The Brothers Karamazov
カラマーゾフの兄弟
舞台は十九世紀半ばのロシア。欲望の権化のような父フョードルの元に、放り出されてよそで育てられた三兄弟が帰省する。それぞれ相異なりながらも色濃く父の血を引いた、激情家のドミートリイ、無神論者の秀才イワン、心優しき僧侶のアリョーシャというカラマーゾフ三兄弟。長男ドミートリイは、遺産と愛人グルーシェンカとの関係を巡って父と争ううちに、父の金を奪う計画を立て始める。殺人、愛憎、善と悪、人間と信仰など、さまざまなテーマが絡み合う、ロシアの文豪ドストエフスキー最後の超大作。